現在の職場に対する不満や、キャリアアップのために転職を考えることは珍しくなく、多くの人が考えた経験があることでしょう。しかし、転職を焦ってしまうと、思わぬ落とし穴にはまります。現在の職場で絶対に解決できない問題に直面したときにのみ、その判断を下すべきです。

そして決心がついたら、周到な準備を行わなければなりません。まずは志望する業界の研究を行い、自分がその業界で今以上に成果を上げる自信が持てるかどうかを判断しましょう。業界ごとに慣習や社風は異なることもあります。今当たり前だと思うことが当たり前でないことも、異業種への転職では考えられます。仕事の仕方や平均的な労働時間、これまでのキャリアをどのように活かすかを考え、それを志望する会社に落とし込んでいく作業を行いましょう。そうやって具体的な会社が決まってきたら、その会社の業界での立ち位置や、任される仕事を十分にこなせるかを判断します。ここでダメだと思ったり、不安がある会社に入る必要はありません。人生を前に進める気持ちから、早く転職を決めて、安定した立場になりたいと思いがちですが、決して焦らないようにしましょう。入るまでの苦労が、入ってからの満足という考えを持つべきです。

そして面接では、これまでの経験をどう活かしたいのか、会社で何をやりたいかをアピールしましょう。新卒でない以上、企業は気長に人材を育てることを考えていません。即戦力を求めているので、具体的なビジョンを持っている人間に期待します。だからこそ、自分はそのような人間であることを会社に伝える必要があるのです。実際の現場では、30代くらいまでなら年齢はあまりマイナスにはなりません。職種によっては若いことよりも、豊富な経験を持っている人間のほうが魅力的なことさえあるのです。